糸あやつりは、昭和31年に東京都の無形文化財に指定、平成8年に国の「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選定されました。本指定文化財の保持団体である結城座は、寛永12年(1635)、初代結城孫三郎が江戸葺屋町(中央区日本橋人形町)に創設した歴史あるあやつり人形座です。糸は多いもので50本、通常は20本程度の糸を用います。人形は四角い手板(ていた)と多くの糸でつながり細やかな人形の動きが可能となります。明治時代に9代孫三郎が糸あやつりの各流派を統合、義太夫や歌舞伎の技法を取り入れ、結城座の隆盛に成功しています。平成6年に本拠地を小金井市に移し、日本国内はもとよりヨーロッパ、東南アジアなどの海外公演も成功を収め、国外でも高い評価を得ています。昨今では、多方面・他分野との連携も深めています。